2007年12月26日

日本株と外国株の比率の決め方は?

資産配分を考える上で、最も頭を悩ませ、最も意見が分かれるのが『日本株と外国株との比率』ではないでしょうか?
つまり、どの程度のホームバイアスをかけるのか?という事です。

前項のリスク/リターンをアレコレ弄っているだけでは、なかなかその解が見えてこないと思います。

極端な例では、さわかみファンドの澤上さんのように円で生活する日本人は円資産で運用するべき。無用な為替リスクを取るべきではない!
としていますし、作家の橘玲さんは給与所得を円で受取っている人は、自分自身が円建て債券のようなものであるから、円資産は保有しなくても良い!としています。

しかしこれには明確な正解は無く、その人が何を重視するのか(何をリスクと考えるのか)によって変わってくる、としか言えないですね^^;
10人居れば10通りの答えがある問題だと思いますので、いくつかの考え方を例示しておく事にします。


◆有効フロンティアの観点から考える

伝統的な資産配分の手法として、まずリスク許容度を決め、そのリスク内でのリターンの最大化を目指すという物があります。この時用いられるのが有効フロンティア(※)です

※有効フロンティア
効率的フロンティアとも呼ばれます。複数の資産を、同じリターンならリスクの最も小さいもの、同じリスクならリターンの最も高いものとなるように最も効率的に組み合わせた物。
横軸をリスク、縦軸をリターンとしたグラフ上に描いた曲線。この曲線が左上方にあるほどリスクが低く、リターンが高くなり、より効率的な資産配分となります。

例えば、評論家の山崎元さんは著書の中で日本株式:海外株式の比率を4:6にすることを推奨しています。過去35年のデータでリスク/リターンを分析しており、これも有効フロンティアの観点から考えた手法と言えます。

タロットのポートフォリオ理論[ココログ分室]さんがブログ内で「効率的フロンティア計算シート」を公開しておられますので、これを紹介しておきます。

⇒ 効率的フロンティア計算シート

この手法の欠点は、あくまで過去のデータを基にした配分に過ぎないという事です。実際、ここ最近の各資産間の相関性の高まりや、計測期間の短いREITに対する信頼性などへの疑問点も指摘されています。


◆グローバルインデックス運用の観点から考える

有力な考え方の1つに、各国の時価総額に沿った資産配分を行うという物があります。インデックス運用の延長線上にある考え方ですね。この場合、日本株式の比率は10%程度(先進国70%・新興国20%程度)になります。
文字通り「世界経済の成長を享受する」という点で理にかなった方法であると考えます。

一方で、外貨建て資産に大きく偏る為、為替リスクが高くなるといった欠点や、そもそも時価総額は流行の後追いになりやすく、割安な投資対象の比率を低く、バブルで膨らんだ物を高値掴みしやすいと言った指摘もあります。

また、時価総額比率ではなく、GDP比に沿った配分を行う人もいるようです。


◆リスク許容度の観点から考える

これは上記の橘玲さんの見解や、時価総額比率に沿った資産配分への考え方として、マネックス・ユニバーシティの内藤さんが提示した考え方です。どんなに理論上正しくても、それを実践・継続できなければ意味がないと言う事です。
外貨建て資産に偏ったポートフォリオは急激な円高時に大きなストレスとなる可能性があります。そこで最大損失を一定の範囲に抑える為に外貨建て資産は半分以下に抑える事を推奨しています。

投資への心構え、各種の投資理論への理解が身についていないと感じるなら、大いに参考にすべき意見であると思います。
逆に言えば、投資に対して自分なりの考え方やスタンスが身に付いているなら、あまり参考にはならない意見ですね^^;

また、個人的な見解を述べれば、現在の日本株式は為替変動の影響を大きく受けてしまいます。たとえ外貨建て資産を半分に抑えても、円建て資産の大半が日本株式であれば、やはり円高で大きな損失を被る・・・という事です。
リスク許容度を重視するなら、株価変動リスク・為替変動リスクの影響を受けない国内債券の比率を中心に考えるのも一つの手段です。


どの意見・考え方に共感するかは、人それぞれだと思います。大切な事は「自分自身で納得する」事です。
腹を決めたら、どっしりと構える。

新しい意見・考え方を目にする度にフラフラしていたのでは(最初は、そうなりがちですが)成功はおぼつかないでしょう。そうならない為にも、たくさんの本を読み、たくさんのサイトを見て勉強される事をお薦めいたします。



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posted by ぶち犬 at 11:28 | TrackBack(0) | 投資信託を買う前に
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